2013/04/21

新茶


新茶とは?

 手遊び歌『茶摘み』にもありますように、
「八十八夜」は、春から夏へと季節が変わる節目です。
この時期、茶葉の大敵である霜もなくなり、
安定した気候になるため、
茶園ではその年一番始めに出てきた新芽を摘みます。
その際に摘まれる茶が、「新茶」です。


新茶の魅力について


 宇治の茶は、まろやかな風味や旨みが特徴のものが多いですが、
新茶は青々とした爽やかな香りが特徴的です。
季節を感じる初物ですから、この時期にしか味わえない味を堪能していただけると幸いです。
 また、茶園の人々の細やかな栽培と、
厳しい寒さを耐え抜いて生まれた新茶には、
冬の間に生成された栄養素がたっぷり含まれています。
特に新芽は日光にさらされていませんから、紫外線で生成されるカテキンが少なく、
旨み成分となるテアニンが多く含まれています。
 さらに、新茶が収穫される日が「八十八」と末広がりであるため、
京都では昔から「無病息災」や「不老長寿」などを祈る縁起物として大切にされてきました。


新茶の美味しい淹れ方


 お茶はお好みが多様ですから一概に「正しい淹れ方」を言い切れません
が、基本的に、緑の茶は熱い湯で淹れると渋くなり、
低温の湯で淹れると旨みを引き出せます。
 ただ、新茶に限っては、旨みを出したい場合は
通常よりも低温の湯で淹れていただくほうがいいかと思います。
湯冷ましや湯呑などで湯を冷ます際に器を掌に置いて「少し温かいかな」
というぐらいになったら、急須へ注いでください。
2分ほど待って湯呑に注いでもらうと、
ほんのりと甘みのある新茶を楽しんでいただくことができます。
二煎目は、一煎目より少し熱めの湯で淹れていただき、30秒ほどで出してください。